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2021.06.06
動物看護師
こんにちは、もりやま犬と猫の病院の動物看護士宇高です。
新型コロナウィルスによる外出規制、在宅ワークで外出する機会がめっきり減り自宅での癒しを求めて新しくワンちゃん猫ちゃんを家族にお迎えして診察に来る方が最近増えています。
中には初めておうちにお迎えする方も時々来院して与えちゃいけない食べ物、しつけなどの飼い方についても質問されることが増えてきました。
飼育にあたっていくつか知っておいてほしいことがあるのですが今回は、食べてしまうといけない、場合によると命にかかわってしまう恐れのある食べ物について簡単にお話ししたいと思います。
その中でもよく緊急で来るようなメジャーなものは過去のブログに取り上げてあるのでそちらで確認をお願いします。
今回はこんなものまで⁈と思ってしまいそうなマイナーなものをお伝えしていきます。
①花や観葉植物
犬や猫が中毒を起こす植物は食べたものによって症状がことなります。
とくに有名なものが猫のユリ科の植物による中毒です。
この中毒は花弁や葉っぱなど植物のどの部位にも毒性があるだけではなく活けていた水でも中毒が起こる可能性があります。
ユリ科の他にもアジサイやアサガオのように身近にある植物は多数あります。
②殺鼠剤
国内では血液の凝固機能に影響を与えるタイプの殺鼠剤を使用されている場合がほとんどです。
症状として内出血が出たり、歯茎などの可視粘膜が白っぽくなる、血尿、黒い便(タール便)がわかりやすく出てくると思います。
血液の凝固異常を引き起こす以上対処が遅れてしまうと最悪命にかかわってしまうこともあるので注意が必要です。
③アボカド
森のバターとして有名なアボカドも品種や部位によっては毒性を持つ成分が含まれていることもあります。
ネットや資料を調べても国内では“食べると危険”、海外では“中毒が起きても軽度”と、国内と海外で情報に差があるため犬や猫に食べさせていいかどうかまだ正確なことはわかっていません。
ですが、過去の報告に重篤な症状が出た事例もあるため“必ず食べさせなければいけない”食べ物ではないと思います。
フードの種類にはアボカドを使用しているものもありますが毒性を持つ成分の含有量が他の品種よりも少ない品種を使用しているため、重い中毒症状が起きにくくなっています。
アボカドによる中毒としての症状に下痢嘔吐、軟便などの消化器の症状や重いもので呼吸困難、けいれんなどがあります。
そして、アボカドは種が非常に大きいため誤って飲み込んでしまった場合に腸に詰まるなどして消化管閉塞が起こってしまう可能性もあります。
もし、腸で詰まってしまった場合、開腹手術による摘出が必要になるのでとても大きなトラブルに発展してしまいます。
④電池
まずは消化できないものなので前述のアボカドの種同様に消化管に詰まる可能性があります。
次に、電池が消化管内にあると電池に触れているところで細胞の壊死、消化管の穿孔(穴が開く)が起きてしまいます。
基本的に開腹手術による摘出、場合によっては腸の吻合(穴の開いた箇所を切除して縫い繋げる)など大きな手術に発展してしまうので可能な限り誤食が起きないように注意をして管理する必要があります。
長々と書いてきましたが書ききれなかった内容もまだまだあるのでフードやおやつ以外を食べてしまったのを見つけたときはかかりつけの動物病院まで相談や診察を受診すると、大きなトラブルになる前に解決できるかもしれません。
この記事を読んで少しでも異物誤食に気を付けて新しい家族との生活を楽しんでいだけたらなと思います。
最後に家で飼ってるハムスターのチロルのとてもかわいい写真が家族から送られてきたので是非見てください!!
動物看護士 宇高
年中無休・夜間対応