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2023.07.15

獣医師

怖いマダニの病気

こんにちは、獣医師の北原優です。

 

 

先月ですが、驚いたニュースがありました。

 

 

https://www.city.toyota.aichi.jp/pressrelease/1054774/1054871.html

 

 

豊田市で重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の患者さんが出たというニュースです。

 

 

 

SFTSとはマダニが媒介する人獣共通感染症(人と動物が双方に感染する病気)で、ウイルス(ブニヤウイルス科フレボウイルス属)が原因となります。高熱や下痢や嘔吐が出て、血液検査では血小板や白血球が減少をしてしまい、命の危険に関わる事もある怖い病気です。

 

 

SFTSは西日本での発生が多かったのですが、地球温暖化の影響で野生動物がダニを連れて北上する事で分布が広がりつつあります。

 

 

愛知県では数年前に半田市の発生があり、今回が3件目なのですが、じわじわと名古屋市にも近づいてきているように感じます。

 

 

 

人獣共通感染症なので、人間もわんちゃんもねこちゃんも感染する可能性があります。

 

 

野外でマダニに噛まれて、飼い主様とわんちゃん同時に感染をしてしまい残念ながらわんちゃんは亡くなってしまったなんて話もありました。

 

 

 

 

 

他にもダニからわんちゃんねこちゃんに感染する病気としては、

 

 

バベシア症:バベシア原虫という寄生虫がわんちゃんの赤血球に感染をする事で貧血、発熱、黄疸などの症状を引き起こす病気

 

 

猫ヘモプラズマ症:ヘモプラズマという細菌がねこちゃんの赤血球に感染する事で貧血、発熱を引き起こす病気

 

 

 

人間に感染する病気としては

 

 

ダニ媒介性脳炎:フラビウイルス というウイルス が発熱、頭痛、震え、痙攣発作などの症状を引き起こす病気

 

 

つつが虫病、日本紅斑熱:リケッチアという細菌が倦怠感や高熱を引き起こす病気

 

 

など恐ろしい病気が多々あります。

 

 

 

 

 

ダニなどの外部寄生虫から感染する病気からわんちゃんねこちゃん含めたご家族様を守る為には予防が1番です。

 

 

当院ではわんちゃんなら今のシーズン必須のフィラリア予防薬にノミダニ予防の成分が入っているタイプがあったり、食べたりつけたりするとノミダニ予防効果が3ヶ月長持ちするタイプの薬もあります。

 

 

 

ねこちゃん向けだとフィラリアとお腹の寄生虫とノミダニのオールインワンタイプのつける薬や、わんちゃん同様つけると3ヶ月長持ちする薬があります。

 

 

 

飼い主様とその子が1番使いやすい薬をご提案できますので、是非来院した際にご相談させて下さい!

 

 

 

最近だと通販で手に入るタイプのノミダニ予防薬もありますが、昔ながらの予防薬の成分だと県内には耐性があるダニの発生もあるので予防効果が不十分ではないかという話もあります。

 

 

 

よく野外へお出かけするという方の相談もお待ちしています。

 

 

 

 

 

今月は東京にねこちゃんの勉強会に行って参りました。

 

 

動物病院関係の方以外にも一般の方も参加できるブースもありとても賑わっていました。

 

 

それだけ、飼い主様方のねこちゃんに対する愛が強い方がとても多いんだなと再認識させられました。

 

 

 

自分たちも飼い主様達の情熱に応えられる様に日々進歩する獣医学を学んで飼い主様方達により良い提案できる様精進して参ります!

 

 

 

 

 

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