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2021.10.26

獣医師

秋検診で健康チェック!(10月31日まで) 〜尿検査でわかること〜 

こんにちは。
獣医師の安部です。
秋の健康診断キャンペーンも残りあと1週間をきりました。
10月25日現在、わんちゃん143頭、ねこちゃん54頭に受診していただいています。
参加していただいた可愛い子達が院内に掲載されておりますので(許可済の子のみ)、来院した折にはぜひご覧ください。
検査結果は受診日から2週間後以降にお渡しとなりますのでよろしくお願いいたします。
さて、今回は秋の健康診断の項目に含まれている尿検査についてのお話です。
尿検査では、尿の入った容器を高速で回転し、遠心力で沈まさせた内容物(沈渣)を顕微鏡でみる検査と、尿の成分によって色が変わる尿試験紙を用いた検査を行っています。

沈渣では白血球や赤血球、膀胱結石のもとになる結晶、細菌がいないかを確認します。

 

結晶にも色々な種類がありますが、例えば有名なストラバイト結晶はこのように見えます。綺麗な形をしていますが、見えては欲しくないものですね。
尿中に結晶があった場合でも、採尿から時間が経つと出てきてしまうこともありますので、いつ採った尿なのかをぜひ問診票に記載して下さいね。

また、見た目で尿が赤いことがあります。赤血球は遠心をかけると沈むため、沈渣のみが赤ければ、泌尿器からの出血と考えられます。遠心をかけても全体が赤ければ、赤血球が壊れて中身が溶け出していると考えられます。この違いにより、泌尿器で出血が起きているのか、身体のどこかで赤血球が壊されているのか判断できます。

尿試験紙による検査では、試験紙の色の変化によって尿のpHの傾きや尿糖等がでていないかを検出します。

 

 

実は項目によって色が違うためとても彩り豊かです。
これらの検査により、腎疾患や糖尿病、肝疾患等が検出できることがあります。

今回の検査で異常なしと結果がでた場合、とても安心ですよね。ただ、万が一異常があった場合でも、追加検査を行い、早期発見早期治療を行えることに大きな意義があります。
わんちゃんねこちゃんは言葉では体調不良を訴えることができません。我慢強い子は体調が悪いことを隠し、普段通り振る舞うこともあります。
そんな子たちのちょっとしたサインを見落とさないように、定期検査を行なって、我が子の可愛い元気な姿を見守っていきましょう。
そのお手伝いをさせていただければ、獣医師として幸いです。

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