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2026.02.13

獣医師

「少しの段差」でも注意しよう! 骨折から愛犬を守るために

こんにちは。
動物医療センターもりやま犬と猫の病院で外科整形外科部長をしております、三浦です。

 

寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

私は寒い夜を可愛い愛猫と一緒に寝ることで幸せに過ごしています。

 

 

今回私からは、「犬の橈尺骨骨折」についてお話をさせていただきます。

 

年が明けてからというもの骨折症例がとても多いので、皆さんに知ってもらうことで不幸な出来事を避けることに繋がれば幸いです。

 

 

犬の橈尺骨骨折について

 

〜原因・治療・回復まで〜

 

小型犬を飼っていると、特に注意したいケガのひとつが橈尺骨(とうしゃくこつ)骨折です。

「少し高いところから飛び降りただけなのに…」というケースも多く、飼い主さんにとってはとてもショックな出来事となってしまいます。

 

今回は、犬の橈尺骨骨折について、原因から治療、回復までの流れをまとめましたのでご覧ください。

 

ー“橈尺骨骨折”とは?

 

橈尺骨とは、前足の肘から手首までの2本の細い骨(橈骨と尺骨)のことです。

この部分は特に小型犬や子犬では骨が細く、衝撃に弱いのが特徴です。

もちろん個体差はありますが、小さい子だと骨の太さが5mmもない子もいます。

 

 

そのため、軽い衝撃でも骨折してしまうことがあります。

 

 

〜よくある原因〜

 

橈尺骨骨折の原因として多いのは、以下のものです。

• ソファやベッドからの飛び降り

• 抱っこ中に落としてしまった

• 滑って転倒した

• 他の犬とぶつかった

 

特にトイプードル、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬では発生率が高いと言われています。

また足がとても細いイタリアングレーハウンドも要注意です。

 

 

〜どんな症状が出る?〜

 

骨折すると、次のような症状が見られます。

• 前足を地面につけない

• 足を触ると嫌がる、鳴く

• 前足が変な方向に曲がっている

 

「少し痛めたかもしれないから様子を見よう」と思ってしまいがちですが、早期治療がとても重要です。

異変を感じたら、できるだけ早くご連絡ください。

 

 

〜治療方法について〜

 

橈尺骨骨折の治療は、骨折の状態や犬の年齢・体格によって異なります。

 

保存療法

• ギプスや包帯で固定

• 軽度の骨折かつ子犬の場合に適応されることがある

 

 

外科手術

• プレートやピンを使って骨を固定

• ずれが大きい場合や、治癒しにくい骨折では手術が選択されます

 

 

〜治癒までの流れと注意点〜

 

治癒には通常2〜3か月程度かかります。

 

その間は、

• ケージレスト(絶対安静)

• ジャンプや階段を避ける

• 定期的なレントゲンチェック

がとても大切です。

慎重に経過を見ていかないと、プレートの破損、癒合不全(骨が治らず痩せてしまうこと)などの合併症が起きてしまう可能性があります。

 

 

〜愛犬が骨折してしまわないためにできること〜

 

橈尺骨骨折は、日常生活の工夫で予防できる部分もあります。

• 高い場所にステップを設置する

• 抱っこは床の近くで(特に小さなお子様が抱っこする時は注意⚠️)

• フローリングに滑り止めマットを敷く

• 子犬期は特に注意する

 

「うちの子は大丈夫」と思わず、事故は一瞬で起こることを意識して守ってあげましょう。

 

 

 

まとめ

 

犬の橈尺骨骨折は、決して珍しいケガではありません。

ですが、早期発見・適切な治療・しっかりした安静によって、多くのわんちゃんが元通り元気に歩けるようになります。

 

元気なわんちゃんが楽しくずっと走り回っていられるように、日頃からケガの予防には気を配りましょう!

 

 

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