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2024.02.15
動物看護師
こんにちは!
動物看護師の佐々木と宇高です。
2024年も2月になりましたね。まだまだ寒い日が続きますが、皆さまのご体調はお変わりないでしょうか。
寒いとお腹が冷えて胃腸の働きが悪くなり、お腹のトラブルを起こすわんちゃん、ねこちゃんもいらっしゃるので、お部屋の温度調節やお洋服などでばっちり対策しましょう⛄️
さて今回は、まずは佐々木から【胃拡張胃捻転症候群】についてお話しさせていただきます。
なんだか難しい病名⋯
名前のとおり、「胃の病気」です💊
何らかの原因で胃がパンパンに膨らんで(胃拡張)、その後に胃がねじれてしまう(胃捻転)状態をいいます。
胃拡張は、飲み込んだ空気や発酵したガス、ご飯などが溜まって起こります。
これが悪化すると胃が捻れてしまいます。
胃が膨らむことにより、周りの血管が圧迫されて、意識が朦朧としたり立ち上がることができなくなってしまいます😱
こちらはその時のレントゲン画像です。
このような状態がいちばん多くなりやすいと言われているのは、ご飯を食べた数時間後です🍚
発生の時間帯は、夜ごはんの数時間後の深夜、または早朝が半分以上を占めます。
🚨こんな症状が見られたら、危険信号です!🚨
・嘔吐しようとしても嘔吐できないようなしぐさ(空ゲップ)
・お腹が膨れてきた
・大量のよだれ
・粘膜(歯茎や舌)の色が青白い
・ハァハァと苦しそうな呼吸をしている
風船のようにお腹がパンパンに張り、空ゲップをするのが特徴的ですね🧐
そしてこの病気は、すぐに治療しないと数時間で死に至ってしまう可能性もあります。
上記の症状が見られたら、すぐに動物病院に相談をしてください。
この「胃拡張胃捻転症候群」はなにが原因かご存知でしょうか?
実はハッキリとは分かっていないのが現状です。
ですが普段の生活のなかで、原因となり得ることがいくつかあります👇🏻
〇フードを一度に大量に食べる、早食い
↪︎ 食べ物と一緒に、大量の空気を飲み込んでしまう⚡
○大量のフードを食べた後に水を飲む
↪︎胃の内容物が膨張する⚡️
○食後の運動
↪︎ 胃や腸は、がっちりと固定されている臓器ではありません。食後すぐに運動すると、重くなった胃が動き回り捻れてしまうことも⚡️
○高齢、遺伝、ストレス等
○胸郭が深い大型犬
↪︎例えばグレートデーン、ジャーマンシェパード、ドーベルマンなど。まれに小型犬や猫でも発症することがあります。
次に、治療と予防について宇高から説明します🙋
【治療】
胃拡張胃捻転症候群と疑われる子が来院されたら⋯
すぐに検査を行い、胃にガスが溜まっている場合は胃の中のガスを抜く処置を行います。
このあと、状況によっては緊急手術になることもあります。
捻れた胃を元に戻して、また捻れてしまわないよう腹壁に固定する手術になります。
その後は、お水や流動食を少しずつあげて、ゆっくり1週間くらいかけていつものご飯に戻していきます。
この病気を防ぐには、ごはんや運動をきちんとコントロールすることが大切です!
【予防】
・ご飯は1日2~3回くらいに分ける(一度にたくさん食べさせない)
・早食いをさせない
・食後に大量の水を飲ませない
・食後に激しい運動は避ける
ご飯のときにだけお水を与えると一度に大量に飲むことになるので、
いつでも飲めるようにするのも良いと思います✨️
早食いを防止するお皿なども売っています✨️
当院のあんこちゃん、ぼうくんも食事には気をつけて生活しています!
例えば、ご飯は「お散歩のあと」にあげて食後の運動を避けるなど、工夫をしています。
今回は「胃拡張胃捻転症候群」というお話でしたが、いかがでしたでしょうか🤔少しでも参考になりましたら幸いです。
これ以外でも、わんちゃんねこちゃんのご体調でご不安なことがありましたら、いつでもご相談ください😊
最後にこの間、吉根公園にぼうくんとお散歩しに行った写真を掲載します♫
皆さまもよいペットライフをお過ごしください。
年中無休・夜間対応