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2025.02.15

獣医師

お腹の張りにご注意を?

  • こんにちは、獣医師の内山です!

 

最近は雪も降り、寒暖差の激しい日が続いていますね。

 

体調を崩されている人も多いのではないでしょうか。

 

私自身体調を崩さないように手洗いうがいを徹底して体調管理に努めたいと思います!

 

 

 

 

さて、今回は近年見かけることが多くなった疾患、胃拡張捻転症候群についてご紹介します!

 

 

胃拡張捻転症候群(GDV)とは、文字通り「胃が拡張し捻じれている状態」のことです。

 

それによって血液循環が滞ってしまい、各臓器に血が送れず、低血圧やショック状態を引き起こします。最悪の場合、命に関わるような怖い疾患です。

 

 

では、GDVの原因、症状、治療、対策について順に説明していきます!

 

〈原因〉
・摂食や飲水後の激しい運動
・興奮
・食事の大量摂取
・早食い

 

最も多いのは、大型犬で、ご飯を食べて胃内に大量の食渣がある状態ですぐに運動をすることです。

 

大量の胃内の食渣の消化時に発生したガスにより胃が拡張し、運動した際にパンパンの胃が捻れるというのがこの疾患の代表的な原因です。

 

〈症状〉
・吐きたくても吐けない
・よだれ
・腹部の張り
・腹痛
・可視粘膜が白い

 

吐きたそうにしているが吐けない、気持ち悪そうによだれが出ている、というのがよく聞く症状です。

そういった症状全てがGDVであるわけではありませんが、特に大型犬は注意が必要です!

 

 

 

 

〈治療〉
基本的には外科手術になります。

 

胃内のガスを抜き、それだけで捻じれている状態が解除されることがありますが、ほとんどの症例では外科手術による胃捻転の整復が必要になります。

 

外科手術時のリスクとして、血がうまく循環していなかった臓器に急に血が送られるとショック状態を引き起こす可能性があります。

 

また、時間の経過具合や胃の捻転具合によって、胃が壊死していることもあるため、術中、術後の経過も慎重にみていくことが大切です。

 

 

〈対策〉
・食後の運動は控える
・食事は複数回に分けて少量ずつ与える
・早食い防止グッズを使用する

 

きちんと対策することで、病気を予防していきましょう!

 

いかがだったでしょうか。

 

今回は胃拡張捻転症候群についてでした。

 

大型犬で多い疾患ですが、中型犬でもみられることはあるので、関係ないと思わず、愛犬の様子をしっかりと見てあげてくださいね。

もしかして、、と思ったら、すぐ来院もしくはお電話で相談してください!

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