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2025.03.15
獣医師
こんにちは!獣医師の宮平です。
この間まですごく寒かったのに、急に昼間は暖かくなりましたね。
我が家でも愛猫が丸まらずに寝てるのを見て、春を感じています🌸
春といえば、わんちゃんたちの予防シーズンです💉
狂犬病予防接種や、フィラリアやノミダニの予防も始まるので、久しぶりに病院に行こう!という方も多いのではないでしょうか。
ついでだから最近の気になることを先生に質問しておこう。
何かないかな、、歳をとって少し目が白くなってきたような気もするな、、本犬は特に変わらない様子だけど、、
というような相談を、飼い主様から受けることが増えるんです👀
なので、今月のブログでは、わんちゃんの「白内障」についてお話したいと思います。
⭐︎白内障とは?
目の中にある水晶体という部分が白く濁ってしまう病気です。
水晶体は目のレンズの役割なので、水晶体が濁ると視力低下を引き起こします。
⭐︎原因は?
加齢性
遺伝性
外傷性
糖尿病性 など
人では加齢性が多いですが、わんちゃんは遺伝性の場合も多いと言われています。
⭐︎診断するには?
視覚確認
スリットランプ検査 など
他にも眼圧測定、眼エコー検査、眼底検査によって併発疾患がないか確認する場合もあります。
また、白内障は進行の程度によってステージ分類がされています。
散瞳(瞳孔を広げる)させる点眼の後にスリットランプを用いて判断します。
①初発白内障
水晶体全体の10%程度に混濁あり、視覚あり
②未熟白内障
水晶体の混濁が広がっているが100%ではなく、視覚あり
③成熟白内障
水晶体が完全に混濁し、視覚なし
④過熟白内障
水晶体が壊れ、中身が溶け出している状態、視覚なし
また、核硬化症でも目が白く見えることがありますが、核硬化症は加齢性の変化であり、視覚には影響しないと言われています。
白内障との鑑別はスリットランプで行います。
⭐︎治療は?
①初発〜②未熟白内障では定期的に検査を行い、進行スピードや視覚有無について経過観察を行います。
また、加齢性白内障では進行を予防する点眼薬を用いることもあります。
②未熟〜③成熟白内障では白内障手術が適応となります。
手術をするとなんと視覚回復も望めます👀
術後点眼を頑張れそうか、カラーを付けれるかなどその子の性格や、白内障以外に併発している眼疾患はないかなど目の状態によって手術適応かを判断します。
③成熟〜④過熟白内障では水晶体が原因で目の中で炎症を起こしてしまうことがあり、炎症を抑える点眼を継続的に行います。
⭐︎予防法はあるの?
残念ながら完全な予防法は存在しません。
ですので、目を日頃からしっかりチェックして、少しでも白くなってるかも…と感じたら動物病院を受診しましょう👀
また、当院ではより専門的な眼科診療を行うため定期的に眼科専門外来を開催しています。
専門外来ではペテモどうぶつ医療センター名古屋から、
動物眼科専門医の松浦尚哉先生が来てくださっています。
受診を希望される方はお気軽にご相談ください👀!
大事なわんちゃんやねこちゃんたちとたくさんアイコンタクトが取れるよう、サポートできればと思っております🐶🐱
年中無休・夜間対応