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2024.09.15

受付

猫のフィラリア予防

こんにちは
受付の川原です。

私ごとですが、先日、静岡方面にわんちゃんと一緒にグランピングへ行きました。
まだまだ暑さが続いていて、ドックランで運動するもすぐにバテちゃいました💦

 

 

もう9月になりますが、飛んでいる蚊を良く見かけました。

 

皆様はご自宅で飼われてるわんちゃん猫ちゃんのフィラリア予防はされていますか?
わんちゃんはされてる方が多いですが、猫ちゃんはされていない方もいらっしゃると思います。

 

今回は猫ちゃんのフィラリア予防についてお話ししたいと思います。

 

フィラリア症とは、蚊を媒介にするフィラリア(犬糸状虫などの寄生虫)が、心臓や血管に寄生してしまうことで様々な循環器・呼吸器症状を起こしてしまう病気です。

 

フィラリア(犬糸状虫)の成長過程

①フィラリア症に感染した犬に蚊が吸血し、蚊の体内にミクロフィラリアがはいりこむ。

②蚊の体内でミクロフィラリアが第3幼虫(L3)まで育つ。

③蚊が他の犬に吸血。その際に第3幼虫(L3)が経皮から侵入。

④皮下や筋膜、脂肪組織などで発育し、約10日で 第4幼虫(L4)に成長。

⑤約2ヵ月で未成熟虫(L5)に育ち、血管へ侵入。2~3ヵ月で右心室、5ヵ月で肺動脈へ移動する。

⑥6ヵ月で成熟し、7〜8ヵ月でミクロフィラリアを産出するようになります。

 

 

基本的にフィラリア症はイヌ科の動物の感染症ですが、その他の哺乳類動物への感染もします。

イヌ科以外の動物では、感染はするものの一定の抵抗性を示すため、侵入した犬糸状虫の幼虫は成虫になるまでの段階で死滅します。
そのため、感染した動物はほぼ無症状で経過します。

 

しかし、猫は糸状虫に比較的適合しているためか、一部が未成熟虫にまで発育し、ごく稀に成虫にまでなることがあります。

未成熟虫になると肺動脈に到達しますが、その大半が死滅してしまうので血管や間質に炎症が引き起こされ、犬糸状虫随伴呼吸器疾患(HARD)を起こします。

HARDは急性の呼吸器の炎症で、喘息やアレルギー性気管支炎と似た症状が出ます。

 

HARDを乗り越えるとマクロファージの活性が抑制されて免疫応答が抑えられますが、成虫に達した体が死滅すると、再び重度の肺炎や栓塞症が起きて突然死を起こすことがあります。

 

さらにこの時期を乗り越えた猫の肺は、Ⅰ型肺胞細胞の過形成により、Ⅱ型肺胞細胞が置換される病変が形成されて慢性呼吸器疾患に至ります。

 

そのため猫のフィラリア症は、循環器よりも呼吸器症状が強く発現します。
またオカルト感染の場合が多いので抗原検査で陽性を示すことは少なく、ミクロフィラリアが検出されることはほとんどありません。

 

 

感染の対策として、フィラリア(犬糸状虫)が血管に入ってくる未成熟虫(L5)までにフィラリアの予防薬を使用することで、猫ちゃんのフィラリア症を防ぐことができます。

 

 

当院でも猫ちゃんのフィラリアの予防薬として以下のものが処方可能です。

 

・ネクスガードキャットコンボ
・レボリューション(プラス)
・ブラベクトスポット

 

ネクスガードキャットコンボに関しては、フィラリアだけでなく、回虫、釣虫、鞭虫、サナダ虫、エキノコックスやノミ、マダニの予防も同時にすることができるのでオススメです!

 

 

まだフィラリアの予防をされていない方は是非ご検討ください。

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