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2025.01.15
獣医師
明けましておめでとうございます!
獣医師の北原優です。
年が明けてからは、寒波などの影響もあり寒い日が続きますが皆様のお家の子たちは体調変わりなく過ごせていますか?
我が家の猫は恐らく寒さからくるストレスなのか、カゼを引いて元気が無くなり、目が腫れて目ヤニが出るようになってしまいました…
目薬をさしてすぐに良くなってきたので今では元気よく過ごしています。
調子が悪くなった原因には恐らく寒さの以外にも原因があり…同居猫との中の悪さです。
今回調子を崩してしまった子は、先住猫との相性がなかなか良くないのです。
先住猫の子がパンチをしたり、追いかけまわしたりします。
この様に攻撃行動としての問題行動がおこっています。
問題行動というのは、2種類定義があります。
・飼い主さんが問題視する動物の正常行動
・飼い主さんが問題視する動物の異常行動
(異常行動:本来行わない行動、本来の行動頻度が普通と異なる行動)
この様に問題行動の中には本来猫ちゃんたちの行動特性として正常に表現されるものも含まれます。
猫ちゃんの行動特性としては、
・五感と身体能力が優れている
・単独で捕食行動を行う
・自分の排泄や身体の調子を保つための行動(維持行動)にはとてもこだわる
・縄張りを大事にする
・コミュニケーション行動もちゃんと行う
・行動に対して学習をする
ということが挙げられます。
猫ちゃんという生き物はどのような生き物であるのかを理解してあげることがとても大事です。
家の猫ちゃんたちの相性の悪さによく相談を受けることがありますが、上記の行動特性で生活ができない環境だと問題行動などは発生しやすくなります。
ただ家にいる子たちどうしではなるべく仲良く暮らしてほしいと思いますよね?
そのためには猫ちゃんそれぞれの縄張りをしっかり確保してあげると叶えられるかもしれません。
先ほどにもあったように猫ちゃんは単独行動をする生き物なので、それぞれの縄張りがしっかり確保されることで複数頭でも平和に生活することができます。
縄張りには必要なものがいくつかあります。
・食事
・水
・休息場所
・トイレ
・爪とぎ
・おもちゃ
が揃っているスペースがあることで猫ちゃんは自分の安全を感じます。
この生活環境を整えてもらうことで猫ちゃんが安心して暮らせるだけではなく、飼い主さんともより良い社会的な関係を築くことも可能になります。
もちろんこれでも上手くいかないケースもあると思います。
その時は病院でできる治療の提案になります。
サプリメントの処方(αカソゼピン:不安解消効果、L-トリプトファン:心の安定効果)があるものや、猫ちゃんが安心する効果のあるフェイシャルホルモンを分泌するグッズを処方させていただくこともあります。
それでも改善がなければ薬物療法などもあります。
動物でも薬物治療があると驚かれるかもしれませんが、抗うつ薬や抗不安薬などを使用します。
どんな治療が良いかはその子の性格や身体の特徴(性別、年齢や大きさ)によっても変わると思います。
もしお家の猫ちゃんの関係性や行動に関してお困りのことがあればお気軽にご相談していただけたらと思います。
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