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2022.11.11

動物看護師

分離不安症について

皆さん、こんにちは!!

最近は肌寒い季節となりました。ご体調にはくれぐれもお気をつけください。

さて今月の看護師ブログのテーマですが、「分離不安症」について鍋山からお話しさせていただきます。

 

【分離不安とは】

恐怖症の一種で、ご家族や特定の人物離れた時に不安や寂しさによって、ペットがパニックになりさまざまな症状を起こしてしまいます。

 

【分離不安の症状とは?】

・吠え続けたり、鳴き続けたりする

・1人になるとお漏らしをしてしまう

・家具などの破壊行動

・手足を舐めたり尻尾を噛む自傷行動  etc…

 

【分離不安になる要因】

・引越しや、ホテルや別の場所などの環境の変化

・留守中に怖いことがあった(雷、地震、チャイムなど)

・長時間留守にされた

・加齢や病気     etc…

 

【改善のために わんちゃん編】

①雷やチャイムなどに吠える場合

STEP1:録音した音や動画を使って最初は小さな音で流して気にしなかったらおやつや好きな物をあげましょう。

STEP2:繰り返していき小さな音量で気にならなくなったら少しずつ音を上げていきましょう。

音量を上げて怖がったり、吠えるようなら音量を下げてまた繰り返すことで音に慣れさせてあげることが大切です。

 

②外出しようとすると吠える(鳴く)場合

STEP1:出かける合図(カバンをもつ、鍵を取るなど)が無関係だということを教えていく必要があります。

飼い主さんがリードを持つ→散歩に行けるように毎回同じ行動をするとわんちゃんは学習していきます。

出かける前の行動や格好をして出掛けなかったり、出掛ける用意の順番をバラバラにしたりしてみることで、

飼い主さんが「決まった行動」で出かけることをわからなくしてみましょう。

例えば…

①テレビを消す→②カバンを持つ→③家の鍵を取る→④出かける が定番であれば、

①家の鍵を取る→②テレビを消す→③カバンを持つ→④出かける のように毎回パターンを変えてみるのが効果的です。

 

STEP2:飼い主さんとわんちゃんが扉を挟んで、「お座り」「待て」をできるようにします。

飼い主がドアを開けて向こう側に行く間、「お座り」「待て」ができれば合格です!

飼い主さんが扉の反対側に行ってわんちゃんが見えなくなったら、最初はすぐに戻っておやつや好きな物をあげましょう。

短い時間できるようになれば次第に時間を長くしていきましょう。

そしていろんな所の扉を使って練習して、最後は玄関で同じように練習していきましょう。

 

STEP3:実際に出かける

最初は数分間出かけてすぐに帰ってきます。

数分間できるようになったら徐々に時間を延ばしていきましょう。

時間を延ばして問題なさそうであれば、「数分で戻る」「1時間後に戻る」と時間をランダムにしていきましょう。

これを続けることで、わんちゃんにとって「もうすぐ帰ってくるかも」と待つことが出来るようになります。

 

【改善のために ねこちゃん編】

ケージがねこちゃんのテリトリーになるようにすることが目標となります。

トイレが置ける大きめの2~3段のケージを用意し、飼い主さんのご在宅・ご不在に関係なく、1日数時間はケージの中で過ごさせることから始めましょう。

ケージは飼い主が一番滞在時間の長い部屋に置き、最初は飼い主さんのニオイのついた物を猫ベッドの中に入れておきます。

ケージの中に閉じ込めるのは1日数時間にして、それ以外は出入り自由としますが、食事や水はケージの中で摂らせます。

ケージを自分だけの安全なテリトリーと認識できれば、留守番中も自分で出入りするようになってきます。

ケージの中にはハンモックをつるすなど、ねこちゃんが快適に過ごせる工夫をすると良いですね

 

 

分離不安のトレーニングは一朝一夕で改善されるものではありません。

その子の性格面もありますが、少しずつわんちゃんやねこちゃんに合わせて慣れさせていってあげてください。

そのためには飼い主さんの頑張りも必要となります。大変ではありますが、根気強く続けていきましょう。

出来た事はたくさん褒めてあげてくださいね!

 

上記に関することやその他ご不明な点がございましたら、当院に来院された際にぜひお気軽にご相談ください!

お怪我やご病気の診察はもちろんですが、皆さまのご心配なお気持ちにも寄り添って参ります。

引き続き、もりやま犬と猫の病院をよろしくお願いします。

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