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2021.11.13

獣医師

乾燥に要注意!!〜保湿の重要性〜

こんにちは!
獣医師の吉田です。

 

早いもので気がつけばもう11月ですね~🍁
2021年もあと少し。。あっという間です。
毎年時間の過ぎるペースが早まっているように感じますね。
先月までは暑かったのに、急に冬がやってきました。
秋はどこに行ったのでしょうか?

 

急な温度変化ですが、皆さま体調の方はいかがでしょうか?
私たち人間も季節の変わり目は風邪をひきやすいと言いますが、わんちゃん・ねこちゃんも同じで、【お腹にきやすい(お腹壊しやすい)】と言われてます。
これ、大事ですのでしっかり覚えましょうね。✍️

 

さて、だんだんと気温が下がっていき冬はもうすぐそこに来てます。
この季節に、気をつけていただきたいものが、【乾燥】です。
コロナ禍でアルコールを使うことが多い昨今、手肌の乾燥に困りますよね。
女性の方はもちろん、男性の方も顔や手足の乾燥に敏感な方多いと思います。僕も毎年冬場は顔や手、踵が乾燥してひび割れするので保湿剤使ってます。笑

 

わんちゃんたちも人間よりも毛で覆われているので、あまり乾燥しなさそうに思えますが、実は、人間の赤ちゃん(新生児)よりも皮膚が薄く、体の外からの刺激に、より敏感なのです。そのため、正しいケアが必要です。🐶

 

乾燥肌に見られる特徴を挙げると、
○被毛のパサつき・乾燥
○皮膚のカサつき
○フケが出る
○毛艶が悪くなる
など。。。あります。

 

こうして乾燥肌が進行していくと、
外からの刺激によって痒みが出てきます。
その痒みが悪化すると、そこを舐めたり、噛んだり、掻きこわしたりしてさまざまな皮膚トラブルを引き起こします。

 

また、皮膚だけではなく、被毛にも悪影響が及び、脱毛や切れ毛、毛玉といった問題が起こります。

 

特に皮膚が露出していたり、薄かったり、柔らかい部分の【顔まわり、首元、お腹、肉球、手足の付け根】などは、乾燥肌になりやすいと言われています。

 

では、このような乾燥による皮膚トラブルはどのように防げば良いのでしょうか?

 

それは、
①保湿する
・乾燥を防ぐために低刺激のシャンプー(界面活性剤がアミノ酸系のシャンプーなど)や、
ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンが入っているシャンプーを使用する

・保湿剤を使う
例)セラミド、尿素クリーム、スクワランなど

 

②栄養管理
・バランスの良いご飯を与える
例)皮膚を作る良質なタンパク質の入ってるフード

 

③環境管理
・部屋の湿度を50~60%になるようにする

 

以上、①~③が大事な予防対策となります!✨
私たちだけではなく、一緒に暮らすペットたちも冬場は乾燥が敵になりますので、日々スキンシップをとるときに身体中を触ったり、見たりしてくださいね!

 

※乾燥肌で生じるフケや痒みは、実は脂漏症やアトピー性皮膚炎、膿皮症でも見られるため、変わったことがあればすぐに私たち獣医師にお気軽にご相談くださいね♪😄

 

 

まだ雪の季節には早いですが、下の写真の子は私の実家のチワワ(くーちゃん)で、今から9年前の大雪が降ったときにかまくらを作って一緒に遊んだ時の写真です。(当時まだ0歳!若い!!)
年に1〜2回しか会えていないので、コロナがおさまり、流行り病を気にせずに頻繁に会いに帰りたいです🥺

 

 

2021.10.26

獣医師

秋検診で健康チェック!(10月31日まで) 〜尿検査でわかること〜 

こんにちは。
獣医師の安部です。
秋の健康診断キャンペーンも残りあと1週間をきりました。
10月25日現在、わんちゃん143頭、ねこちゃん54頭に受診していただいています。
参加していただいた可愛い子達が院内に掲載されておりますので(許可済の子のみ)、来院した折にはぜひご覧ください。
検査結果は受診日から2週間後以降にお渡しとなりますのでよろしくお願いいたします。
さて、今回は秋の健康診断の項目に含まれている尿検査についてのお話です。
尿検査では、尿の入った容器を高速で回転し、遠心力で沈まさせた内容物(沈渣)を顕微鏡でみる検査と、尿の成分によって色が変わる尿試験紙を用いた検査を行っています。

沈渣では白血球や赤血球、膀胱結石のもとになる結晶、細菌がいないかを確認します。

 

結晶にも色々な種類がありますが、例えば有名なストラバイト結晶はこのように見えます。綺麗な形をしていますが、見えては欲しくないものですね。
尿中に結晶があった場合でも、採尿から時間が経つと出てきてしまうこともありますので、いつ採った尿なのかをぜひ問診票に記載して下さいね。

また、見た目で尿が赤いことがあります。赤血球は遠心をかけると沈むため、沈渣のみが赤ければ、泌尿器からの出血と考えられます。遠心をかけても全体が赤ければ、赤血球が壊れて中身が溶け出していると考えられます。この違いにより、泌尿器で出血が起きているのか、身体のどこかで赤血球が壊されているのか判断できます。

尿試験紙による検査では、試験紙の色の変化によって尿のpHの傾きや尿糖等がでていないかを検出します。

 

 

実は項目によって色が違うためとても彩り豊かです。
これらの検査により、腎疾患や糖尿病、肝疾患等が検出できることがあります。

今回の検査で異常なしと結果がでた場合、とても安心ですよね。ただ、万が一異常があった場合でも、追加検査を行い、早期発見早期治療を行えることに大きな意義があります。
わんちゃんねこちゃんは言葉では体調不良を訴えることができません。我慢強い子は体調が悪いことを隠し、普段通り振る舞うこともあります。
そんな子たちのちょっとしたサインを見落とさないように、定期検査を行なって、我が子の可愛い元気な姿を見守っていきましょう。
そのお手伝いをさせていただければ、獣医師として幸いです。

2021.10.14

獣医師

秋にも注意!マダニ予防

こんにちは!獣医師の吉ヶ崎です。
気付けば10月に入り、今年もあと2ヶ月ほどですね。
月日が過ぎるのは早いものです。
私は最近、YouTubeをみながら筋トレに励んでこれからの冬の寒さに負けない体作りをしております!継続は力なりですので地道ですが続けていこうと思います。

 

さて、だんだんと気温も涼しくなってきて過ごしやすい日が増えてきましたが、この季節にも気をつけたいのがマダニの寄生による感染症です。

マダニの活動が活発になるのは主に春から秋ですが、
涼しくなってレジャーに出かけたり、お散歩に行きやすくなりお外に出る機会が増えるこの季節は、わんちゃん猫ちゃんにマダニが寄生する可能性も高まります。

 

マダニに吸血されると皮膚炎や貧血を起こすだけでなく、マダニによって感染症を媒介する可能性もあります。
マダニの吸血によって引き起こされる感染症には
・日本紅斑熱
・バベシア症
・ライム病
・重症熱性血小板減少症(SFTS)
などがあります。

今回は「重症熱性血小板減少症(SFTS)」について少しお話をしたいと思います。

この病気は主にウイルスを保有したマダニに咬まれることによって感染をし、発症すると発熱や消化器症状(食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛等)、白血球減少、血小板減少などの症状がみられます。
また、マダニに咬まれウイルスに感染したペットや野生動物を介してヒトに感染することもある、いわゆる人獣共通感染症です。

比較的新しく発見されたウイルスで西日本を中心に発生していましたが、近年各地に感染が広がってきています。
東海地方でも多く確認がされており、お隣の静岡県では2020年までは未確認でしたが、2021年になってから感染事例が急増しています。
愛知県ではSFTSの発生はないと思われていましたが、今年7月に初めて人での感染事例が確認されており、県内でも今後感染が拡大してくる可能性が懸念されています。

また、人や動物での感染が確認されていない地域でもウイルスを保有するマダニは確認されている場合があるので、注意が必要です。

この病気に対しては対症療法が基本となり、確立した治療法はありません。

これらの病気を予防するために大事になってくるのがわんちゃん猫ちゃんへの定期的な駆虫です。
予防薬・駆虫薬にはおやつタイプ、スポットタイプなど様々なものがあります。それぞれわんちゃん猫ちゃんに合ったものを選んであげてください。
当院でも様々な種類の用意がありますので、お気軽にご相談ください!

 

他にもマダニ対策として、お散歩やレジャーから帰ったらマダニがついてないかどうかチェックしてあげることも重要です。
マダニが付きやすい皮膚の薄い耳まわりや、胸、内股、おしりなど毛が薄い部分を中心にチェックをしてあげましょう。

また、マダニを見つけた際は無理にとらずに病院で適切な処置を受けましょう。
無理にとってしまうとマダニの頭部が残ってしまい、化膿してしまう原因になってしまいます。

涼しくなってフィラリアやノミダニの予防は油断しがちですが、定期的な投薬をしてあげることで病気になるリスクを減らしてあげましょう!

こちらはノミ・ダニの予防薬を喜んで食べる我が家のわんこです!

  1. 最後に、、、
    現在当院では秋の健康診断キャンペーンを行っています!
    結果に応じてその子にあったフードのプレゼントなどの特典もあります。
    この機会に大切な家族の健康チェックをしてみてはいかがですか?
    詳しくは受付ブログに記載しておりますので、そちらをご覧ください!

2021.09.15

獣医師

わかめの輪

皆様こんにちは。獣医師の安部です。

来月10月から毎年恒例の秋の健康診断キャンペーンが始まります🍁

ワンちゃん・ネコちゃんの1年は人間にとっての3〜4年に当たるため、半年に1回の検診を推奨しています。

当院では春のフィラリアチェック時の血液検査やバースデー検診、今回の秋の健康診断キャンペーンなどで病気の予防・早期発見・早期治療に力を入れております。

健康に楽しく長生きしてもらえるように全力でサポートさせていただきますので、ぜひこの機会に健康チェックしてみて下さいね。

 

 

今回はワンちゃん、ネコちゃんの輸血についてお話しようと思います。

貧血が起きた時、輸血が必要になりますが、貧血には大まかに2種類あります。1つは身体が貧血を感知して赤血球を作りはじめることができる再生性の貧血です。もう1つは赤血球産生の指令がだせなかったり、産生する場である骨髄に問題があるため赤血球を作ることができない非再生性の貧血です。

 

再生性の貧血には血液喪失(外傷、消化管出血、尿路障害、止血障害、外科手術など)、赤血球が壊れてしまう血液溶解(寄生虫、浸透圧の変化、免疫性、中毒など)があります。
非再生性の貧血には腎臓から分泌される、赤血球の産生を促すホルモンであるエリスロポエチンの減少(内分泌機能不全、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下症)、慢性疾患(炎症、腫瘍)、赤血球を作る場である骨髄の損傷(薬剤・毒素による化学的因子や放射線照射による物理的因子)、骨髄で血球を作らない細胞や異常な細胞が増える骨髄癆性疾患、中毒、鉄欠乏などがあります。

 

非再生性であれば原因となる病気が治癒するあるいはコントロールできるまで貧血は進行します。再生性であったとしても一気に血液を喪失している場合は、赤血球を作るスピードが追いつかないこともあります。
どちらにせよ、自分の身体で血液を作り、維持できるようになるまでの手段として輸血があげられます。

 

ただ、輸血が必要だからといってすぐできるかというとそういうわけでもありません。
ワンちゃん、ネコちゃんは血液の保存が難しいため、事前に採血しておくことができないからです。

そのため、必要な時に必要な量の血液を供血(献血)していただいています。
当院ではわかめの輪というご好意による供血犬・供血猫の子の協力のもと輸血が成り立っています。

(わかめの輪に参加していただいている皆様ありがとうございます。)

 

輸血は沢山の人の支えがあって初めて可能となる治療法の1つです。
現在も献血にご協力いただけるワンちゃん、ネコちゃんを募集しております。

 

【ワンちゃんの条件🐶】
1.健康で体重15kg以上
2.年齢1~5歳以下
3.狂犬病ワクチン・混合ワクチンを毎年接種している
4.フィラリア、ノミダニの予防をしている
5.血液型1.1陰性
6.妊娠していない子

 

【ネコちゃんの条件🐱】
1.健康で体重4kg以上で完全室内飼育
2.年齢1~5歳以下
3.3種混合ワクチンを毎年接種している
4.FIV・FeLV陰性
5.血液型A型 or B型
6.妊娠していない子

 

これらの条件に当てはまり、協力していただける方がいましたらぜひスタッフにお声がけ下さい🌟

◎ドナー登録いただいた子には、、、

・フードサンプル詰め合わせをプレゼント
・当院オリジナルドナー登録カードをお渡し

 

◎供血にご協力いただいた子には、、、

・血液検査(生化学検査・血液型検査)を無料で実施(供血当日)
・輸血提供後、フードの供給・点滴を無料で実施
・院内の専用コーナーに感謝状を掲示(引退後、差し上げます)

 

をささやかながら、実施させていただきます🎀

 

私自身も大学生の頃は校内に献血カーが来ていたため、よく献血をしていました。
このブログを書きながら、名古屋に来て一回も献血をしていないことに気づきました。
思考を行動に起こすことは最初は大変ですが、思っているだけではなく実際に動き出してこそではないかと改めて思いました。
お伝えするばかりではなく、自分も行動に移そうと思います。

 

先代犬のワカメの名からとった助け合いの輪が広がりますように。

2021.08.14

獣医師

ついに判明!猫ちゃんの腎臓病

こんにちは

獣医師の高見です。

2週間近くあったオリンピックもあっという間に終わってしまいましたね。

賛否両論分かれるオリンピックでしたが、僕は感動と感激の嵐が吹きあふれ、また悔しさも残るオリンピックだったと思います。

また、今回のオリンピックは金メダル数が過去最多となり、メダル獲得数も過去最多となりました。本当にすごいオリンピックだったと思います。

8/24以降にはパラリンピックもはじまります。引き続き日本を応援していきたいと思います👍

ところでいまオリンピックで話題持ちきりですが、獣医業界ではねこちゃんの腎不全の話題が持ちきりです。

それはなんといままでわからなかった腎不全になりやすい原因が判明したからです。

その原因とは、ねこちゃんのAIMというタンパク質が働いていないということでした。

ヒトの場合、尿の通り道に老廃物などがたまると、血中からタンパク質が出てきて、それらを取り除いてくれます。しかし、ねこちゃんの場合は、このタンパク質が血中から出て来ることができず、老廃物が蓄積されてしまうことが判明したのです。

このタンパク質を血中にしっかりとだすことできればねこちゃんの腎不全も改善するわけです。

一刻も早い治療薬の開発を期待するのみですね。

話題が腎臓で盛り上がりましたので今回はねこちゃんの慢性腎不全のお話しをしようと思います。

そもそも腎臓はなにをしているところなんでしょう?

おおまかにわけると3つあります。

1つは老廃物の除去

2つは尿の生成

3つはホルモンの分泌

わんちゃんやねこちゃん達は、呼吸や食事をする事で、体の中に老廃物が作られます。

この老廃物である毒素を腎臓にある糸球体というところで血液の中からこしとります。

所謂、濾過装置です。

ミネラルやタンパク質の大きさは大きく、体にとって必要なものは、この濾過装置みたいなものにひっかかり血液に戻され、また栄養となっていきます。

この過程を繰り返すことにより尿が、作られていきます。

腎不全ではこの濾過装置部分がうまく働かなくなり体の外に排出されるはずの老廃物が、体の中に残ってしまいます。この結果、体に様々な悪影響がでてきてしまいます。

さらに、再吸収も、うまくいかなくなるので、濃縮された尿にならず、薄い尿を大量に排泄するようになります。大量におしっこをすることにより体の水分が尿に取られ、喉が渇き多飲多尿に繋がるのです。

また、腎臓からは、いくつかのホルモンが、出ています。なかでも重要なのは、赤血球を作るホルモンのエリスロポエチンというホルモンです。

このホルモンがないと新しい赤血球が作られません。腎不全を起こすとこのホルモンが作られなくなるので、腎不全による貧血が起こってきます。

 

ここまでは腎臓の役割の話をしましたが、いざ慢性腎不全になった場合、どんな症状が現れてくるのでしょう???

腎臓の状態によって様々ですが、

特に以下の症状があげられます

水をよく飲む

尿の量が増える

食欲低下、痩せてきた

毛並が悪い

嘔吐、口臭、よだれ

脱水、便秘、貧血

このような症状が当てはまれば一度病院に行って検査しましょう。

まとめになりますが、慢性腎臓病は、初期には臨床症状を示さない子たちが多いため、定期的な健康診断を心がけるとともに、疑わしい症状が見られたらすぐに動物病院を受診してください。万が一慢性腎臓病と診断された場合、その治療は残念ながら生涯続きます。

そうならないためにも、普段のご飯やおやつなどにも注意し適度なお水を与えるようにしましょう。

また1年に1回、高齢なねこちゃんは半年に1回のペースで血液検査やおしっこの検査をして健康チェックをしましょう。

当院にはバースデー健診というものもありますので、ぜひ利用してみてください。

2021.07.19

獣医師

おしっこの異常に注意!

こんにちは、獣医師の榎土です。

 

今年も既に半分が終わり、時の流れの速さに驚いております。

 

最近では病院の近くにコストコもでき、コロナウイルス関連のニュースが飛び交う中でも色んなことが変わってきているため、様々な方向にアンテナを張り、そういった変化に柔軟に対応できるようありたいです。

 

さて、今月の獣医師ブログでは動物たちの膀胱炎についてお話をさせて頂こうと思います。

 

普段何気なくしているおしっこでも、その中に血液が混ざっていたり、色が濃い様子、臭いがいつもより強く感じるなど、異常が認められることがあります。それこそ、おしっこはしっかりできているけど、やけにいつもよりもトイレに行く回数が増えたり、トイレに行くけどおしっこはほとんど出ていないなどの様子がみられることもあります。

 

このような様子が見られるようになると、膀胱炎が発症している可能性が考えられます。そもそも膀胱炎とは、言葉の通りおしっこを貯める膀胱に炎症が起きてしまう病気のことですが、わんちゃんと猫ちゃんでは、症状は同じでもそれぞれ主な原因は異なります。

 

まずわんちゃんについてですが、主な原因は細菌感染によるものが多いとされており、男の子よりも女の子の方が発生しやすいとされています。膀胱内で感染した細菌が増殖すると、尿のpHがアルカリ性に傾き、結石ができやすい環境を作り出してしまいます。逆に、もともと結石ないし、その成分が多く存在している状況であると、それが原因で膀胱炎となってしまうこともあります。

 

次に猫ちゃんですが、主な原因として環境変化などのストレスが多いとされており、特発性膀胱炎とも言われます。環境の変化とは例えば、飼い主様が変わられたことや、新しいわんちゃんや猫ちゃんを飼い始めた、またそれに伴いトイレの数が不足していることなどが挙げられます。

 

膀胱炎の治療に関しては、出血を伴っている場合は止血剤の使用や、細菌感染が関係している場合は抗生剤の使用、傷害を受けた膀胱粘膜の修復のためのサプリメントが使用されますが、普段から膀胱炎の予防に取り組むこともとても重要です。

 

予防策については、しっかりと水分を摂取することが挙げられます。飲水量が増加することで尿を作る働きが促進され、結果的に膀胱内に尿が貯留する時間が短くなることで、膀胱内を洗浄することができ、細菌などの原因となる物質を排出することができます。また、摂取する水分量を増加させる方法として、尿石予防用のフードの使用や、ドライフードではなく水分を含むウェットフードへの変更も検討できます。

 

気温が高くなる今時期、動物たちの飲水量も自然に増えているとは思われますが、その分おしっこもしっかりできているかも併せて注意してもらい、もし少しでも異変を感じるようであれば、是非病院へご相談ください。

 

 

2021.06.27

獣医師

猫ちゃんでの健康診断について

こんにちは。

獣医師の北原優です。

このブログを読んで下さっている方は既にお気付きだと思いますが、この度病院のホームページがリニューアルしました!

 

ホームページのトップページは初めての方でも分かりやすくなっており、当院の特徴がより詳しく書かれています。

特に「診療について」のページでは当院で特に力を入れている治療についてだったり、より細かい診療科について説明をさせていただいていますので、読んでいただくとこんな病気があるんだ! とか、もしかしたらウチの子当てはまるかも…なんて新たな発見が得られるかもしれません。

僕は猫診療のページを担当させてもらったので是非読んでいただけると幸いです。

今回はその延長で猫の健康診断についての話をします。

 

病気の治療するにはまず診断を行う事がとても大事です。

近年では病気の早期発見がとても大事とよく言われます。そのためには病気になってから病院に来るのではなく、健康診断のために病院を受診してもらうのをお勧めしています。

特に猫ちゃんは病気の症状を隠す事も多いので、病気が見つかった際には既に重症で…なんて事も健康診断を受けてもらうと防ぐことが出来るかもしれません。

 

ではどれぐらいの年齢の猫ちゃんが健診を受けるべきなのでしょうか?

アメリカの猫医療協会が発表しているライフステージガイドラインによると、全年齢の猫ちゃんで最低でも半年に1回の身体検査及び問診が必要と書かれています。もちろん個々の猫ちゃんの病歴や症状に応じて追加の検査が必要になります。

これは言い換えると、病院に来てもらって体重や体温を測ったり、生活の様子を聞かせてもらうだけでも病気が見つかる可能性があるということです。

 

必ずしも猫ちゃんが嫌がる事の多い血液検査や超音波検査をしなくても良いので、健康診断だけでも来て頂けると何か気付ける事があるかもしれません。また病院が苦手な子に対しては、来院時のストレスを軽減するお薬を先に処方して飲んでから来てもらう事もできますので、気軽に病院にお問い合わせして頂けたらと思います。

 

私ごとにはなりますが、先日catvocateという日本猫医学会が定めるプログラムを受講を終えましたので、猫の専任従事者の認定をいただけました!

これからもより多くの猫ちゃんが幸せに生活を送れるように頑張りますので、猫の事で困ったことがありましたら是非聞いてください!

2021.06.06

獣医師

時間予約制の予防診療について

こんにちは!
獣医4年目の鈴木です。

昨年、新しい手術室に関してのブログを書いてから、もう1年が経過してしまいました。

月日が過ぎるのははやいですね。

 

 

今月の獣医師ブログは、
「予防接種の完全時間予約」に関してご紹介をします。

 

もうご存知の方も多いと思いますが、
実は…
昨年11月より混合ワクチン、狂犬病予防接種、フィラリア・ノミダニ予防といった予防診療の時間予約ができるようになりました。

 

今のところ、土、日、祝日+月、水、金曜日の13時から18時の間15分間隔で行っております。

 

残念ながら獣医師の指名はできません。
ですが、決まった時間に来院していただく形ですので、
「病院が苦手!」
「他のわんちゃん、ねこちゃんが苦手!」
「待ち時間が長いと疲れてしまう!」
ような子にはオススメです。

 

3月から6月は狂犬病やフィラリア予防のシーズンです。この時期は特に、お待たせしてしまうことも多く、
「予防だけなのに、1時間も待った」
「会計まで結構時間がかかった」
なんて声もよく聞きます。

 

せめて予防接種のときだけでも、お待たせしてしまう時間を減らしたい…!
そんな思いでこの診察が始まりました。

 

時間内であれば、ワクチン、狂犬病、フィラリア・ノミダニ予防だけでなく、爪切り・耳掃除・肛門腺しぼりもできます!

 

また、ワクチン接種の前にはしっかりと身体検査を行います。五感を使って異常がないかどうか確認していきます。
視診では、元気さ、皮膚や皮毛の状態、ボディーコンディションスコア(太っていたり、やせていないか)の確認、口の粘膜色などを確認します。
聴診では、呼吸音に異常がないか、心雑音または心調律異常はないかを確認します。
触診では、身体に痛みがないか、リンパ節は腫れていないか、しこりはないか、脱水はないか、腹部を押して違和感はないかなどを確認します。その他、体重や体温などの確認もします。

 

身体検査で異常が見つかることも少なくありません。なので、予防の時くらいしか病院に来ないという子にとっては特に、身体検査は重要だと思います。

 

15分という短い時間ですが、みなさんの大事なわんちゃん、ねこちゃんの健康を守るために尽力させて戴きます。

 

ぜひぜひご利用下さい!

 

普段の診察ではお待たせしてしまうことも多いですが、予約診療はほぼ時間通りに、お待たせしないように尽力しております。
なので、予防の時間に間に合うように、ぜひ少し早めにお越しください。

 

個人的な話になりますが、
約3年前に拾ったときはちんちくりんだった、うちのこねぎちゃんも大きくなりました。甘えん坊です。親バカですが、イケメンで、すっっっっごくかわいいです。
これからも大事にしていきます。

 

 

 

拾った当初

 

 

 

今現在

2021.06.06

獣医師

季節の変わり目に要注意!

こんにちは

もりやま犬と猫の病院の獣医師の江場です。

お花見シーズンも過ぎ、とても過ごしやすい気候になってきました。

季節の変わり目は人も動物も体調を崩しやすいので、皆さん風邪などひかない様に気をつけて下さいね。

 

今月から当院に新たなスタッフ達が入社してきました。

やる気と希望に満ちている彼らを見ていると、自分が入社した時の事を思い出します。

若い彼らに負けないように、僕もこれからも初心を忘れずに診療に当たりたいと思います!

 

さて、まだ春なのに少し気が早い様に思えるかもしれませんが、今日はわんちゃん猫ちゃんの熱中症についてお話ししたいと思います。

人と同じようにわんちゃん猫ちゃんも熱中症になることがあります。

春なのに熱中症?と思われるかもしれませんが、季節の変わり目で気温差が大きい春は意外に危ない時期でもあります。

 

熱中症は、体温上昇とともに脱水によって血液が濃くなり、血圧低下を起こしショック状態に陥る事があります。

パグやフレンチブルドッグなどの短頭種で特に多く起きやすく、対処が遅れると命に関わる非常に危険な病気です。

 

まず、1番わかりやすい症状として、夏の暑い日などに体温が急上昇すると体の熱を下げるために『パンティング』と呼ばれるハァハァと口を開けて激しい呼吸をします。

これが見られたら要注意です!

 

また、体温の急上昇とともに以下のような症状がみられる場合は熱中症の可能性があり、速やかに対処が必要です。

 

・よだれをダラダラ垂らす

・落ち着きがない様子

・ぐったりしていて、元気がない

・横になって起き上がれない

・舌や口の中の色が普段よりも赤い

・水を飲まない、食べない

・ボーッとしている、フラフラする

 

まずはこれらの症状がないか確認することが、熱中症を見分けるポイントとなります。

初期症状に早く気が付くことが大切で、軽度の場合は体温を下げる応急処置で回復が期待できます。

 

しかしすぐ回復した場合でも内臓や脳の機能障害など、実際には目には見えない身体の中での異常が起こっている事もあります。

さらに時間が経つほど悪化していき、最悪の場合は命に関わる事もあります。

 

熱中症は、飼い主さんが犬の異変に早く気が付くこと、そして素早く対処を行うことが大切です。

適切な処置や治療が行われないと大変危険なので、熱中症の症状がみられたら、まずは慌てずに当院へご連絡をお願いします!

また、まだ涼しい春のうちに夏場の過ごし方やお世話の工夫など、色々と準備をしておく事も大切です。

 

具体的にどうしたらいいかわからない・どういう事に気をつけたらいいのか知りたい等、疑問や不安な事がありましたら、いつでも気軽にご相談下さい!

2021.05.31

獣医師

今後は、こちらに獣医師ブログを更新します。

今後は、こちらに獣医師ブログを更新します。
これからも、よろしくお願いいたします。

 

過去獣医師ブログ:https://ameblo.jp/moriyamavet

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